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設計契約について

 私ども柴﨑勉建築設計事務所が、お施主様の建築計画を手がける際には、「設計契約」を取り交わします。(設計契約の時期については、後述の業務の流れを参照ください)
正式には「建築設計・監理業務委託契約」と呼ぶもので、通常の新築工事の場合、「調査・企画」「基本設計」「実施設計」「工事監理」の業務が含まれます。

設計料について

 私たちの「設計監理業務」に大して、お施主様から頂く報酬です。
多くの設計事務所の場合、「設計料は工事費の○○%」という表記が用いられますが、これは、「平成21年度国交省告示第15号 建築設計事務所の業務報酬の算定基準」というガイドラインをベースにその事務所ごとに独自に定められています。昨今はインターネットで何でも調べる事が出来ますので、多くの事務所の基準が参照できますが、概ね7〜13%といったところが多いようです。前述の国交省告示に基づきますと13%を超えるケースが多いと思うのですが、実際のところは告示通りの報酬を頂けていないのが現実のようです。
 当事務所の場合は、住宅新築で8〜10%、床面積1.0㎡あたり15,000円〜18,000円を標準とさせて頂いております。ローコスト設計に励んで、苦労して工事費圧縮に成功したのに、業務報酬が比例して減ってゆくというような事にならないように、面積あたりの報酬基準も定めさせて頂いております。

業務の流れ

STEP1

最初のご相談

まずは敷地選びや暮らし方の希望などをお聞きします。私たちは「インタビュー」と読んでいますが、この時点でお施主様自身が具体的な住宅のカタチを思い描く必要はないと思っています。むしろ多くの夢を語って頂き、そこから住宅を造るヒントを見つけて次のステップでご提案するのが私たちの仕事です

STEP2

最初のご提案

諸条件をざっくりと盛り込んだ「基本計画案」をご提案いたします。
この案はあくまで「たたき台」です。実際には基本設計の段階で打合せを重ねて
修正や細部の詰めを行います。
尚、ここまでは一切費用は掛かりませんが、このステップに移る前に
「基本計画案依頼書」に同意をいただいております。それはこの案を他の業者等にての流用を避ける為のものですので御協力お願いいたします。

STEP3

設計契約

私たちのご提案をもとに、計画のパートナーとしてご依頼頂けるならば、ここで「設計契約」を取り交わします。
このときに初めて着手金として報酬の一部をお支払い頂く事となります。

STEP4

基本設計図書の作成

正式に依頼された事により、お施主様の代理人として法的な調査や折衝等を行います。
また、これまでよりも具体的な内容に関しての打合せを重ねて具体案を作成します。
これらの作業を「基本設計図書」としてまとめ、自社あるいは施工会社(1~複数社)にて概算見積を作ります。

STEP5

実施設計図書の作成

基本設計に基づき、実際に施工する為の「実施設計図書」を作成します。
具体的な仕上げの選定や、細部の変更など数回の打合せ行い図面に反映させます。
尚、「実施設計図書」が完成した段階で施工業者選定の為の見積依頼をします。
お施主様希望の業者がある場合でも、複数の業者による「相見積」を推奨しております。
その見積金額に応じて、予算内の仕様変更を行います。
また、世を騒がせた「構造計算書偽装問題」以降、確認申請の厳格化と言う名の下で、建築基準法の改正が行われましたが、それまでは可能であった設計変更がほとんど認められない状況になっております。つまりは、この実施設計段階以降の変更は大きく制限される事になりますのでご注意ください。

STEP6

各種申請手続き

計画地を管轄する行政機関や民間審査会社に対して、建築行為を行う為の申請手続きを行います。
これらの手続きの代表的なものに「建築確認申請」がありますが、その他の認定が必要な場合もあります。
※各種申請手続きは、お施主様名義の申請となります。私たちが代行申請いたしますが、申請証紙代はご負担頂きます。(建築確認申請で1~4万円程度)

STEP7

工事契約

建築確認済書が発行され、工事金額も納得できる状態に落ち着きましたら実際に施工する業者と「工事請負契約」をかわします。この段階での私たちの業務は、この契約に立会い適正なものか助言するものです。

STEP8

工事監理

設計事務所は工事施工者が「実施設計図書」に基づいて、正しく工事を行っている事をチェックする必要があります。
これを「工事監理」と呼びます。また、いくら詳細な設計を行っても、実際の現場状況に即した形で変更をする必要がある場合が出てきますが、その変更方法について仕様や機能が問題ないものかの判断をし決定します。
工事の進捗にあわせて、お施主様と色見本、サンプル等で仕上げの承認を行います。

STEP9

竣工検査・引き渡し

工事の完了に伴い、最終的なチェック行います。検査には私たちが行う「監理者検査」と施工会社の「自主検査」、
それに、行政機関の「役所検査」などがあります。
役所検査に関しては、検査証紙代が1~4万円ほど必要となります。
すべての検査に合格した段階で建物は施工会社より引渡しとなります。

STEP10

アフターケア

建物引渡し後、1年目、2年目と不具合の検査を行います。
施工会社の保証に基づいて無償修繕の手配を行います。